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2010年12月2日木曜日

検事との対面

 霞ヶ関の東京地検では、まず拘留延長の申請がされ、2,3日後に今度は裁判所に行き、裁判官から拘留延長の決定が申し渡されます。この流れは止めることはできず、どんなに哀願しても、延長されてしまうのです。
 そして、今度は区検の交通専門の検事による聴取があり、そこで今までのいきさつと、何の車を何台乗り換えたかとか、どこで給油をしたかとか聞かれ、質問に答えると、「たちが悪いなあ」とか、「それでよく会社の経営者だなんて言えるな」とか、糞味噌に言われながら調書を作成されて、最後にまとめた調書を読み上げ、内容に間違いがなければ署名と指印を押すのです。
 私の場合、長期の無免許のため、「悪質である」「常習者である」「社会性が欠落している」に加え、障害者である息子の話をだされ、「息子さんのことを裁判で話して、お涙頂戴しても無駄だからな!そんな話をして、自分が恥ずかしくないのか!」とまで言われました。
 これは、事情聴取の際に、家庭環境をひとつひとつ聞かれたから答えただけであるのに、勝手に解釈して、吐き捨てるように言われたのです。この時ばかりは私も検事を睨みました。すると、「なんだその目は、反省していないようだな。」
 この時のことは、きっと忘れることはないでしょう。
 聴取する検事と裁判に出廷する検事は違う人間らしいので、このクサレ検事には二度と会うことはありませんが、もし娑婆に出てから会うことがあったら、こう言ってやりたいと思いました。
 「あなたの様に人の気持ちが分からない人間は、人の善悪を判断しては駄目だ。もう遅いかもしれないが、再び勉強し直して職業を選び直しなさい。そうでないと無知なあなたは沢山の人に恨まれ、最低な人生を送ることになるよ。」
 後で弁護士から聞いたことですが、この50後半の検事は、何かやらかしたらしく、相当遠い地検に移動になったということでした。

 警察署での取り調べを何度かしているうち、取調官とも色々話をするようになり、証拠を挙げるために自宅や会社にまで来ていたため、結構仕事のことや今後のことまで心配してくれるようになりました。
 取り調べをしたおまわり様は、最初に捕まった白バイの方で、その同僚らしき、やはり白バイのおまわり様と、時々入れ替わりながらの取り調べでした。
 白バイのおまわり様は、白バイに乗っているだけではなく、肩書きは「司法警察官」ということで、以前は検察でも仕事をしていたということでした。
 取り調べで、できるだけ多くの証拠を挙げて、まとめた調書を検事に提出し、起訴するために内容が弱いと、再度検事に命令されて証拠を探すのですが、そのために、東京から何度もわたしの住む田舎町に足を運んだそうです。
 そして、私の会社の従業員や実家の父にも事情聴取をし、ずっと車に乗り続けていたという証言を得て、証拠として調書に追加するのです。
 3月10日に逮捕されて、25日に警察での最後の取り調べ(業界では「しらべ」と言う)があり、その時は、まとめた調書を読み上げたあと、「これで検察に提出して、その後起訴することになると思うけど、そうなったら弁護士を頼んだ方がいいよ。頼まないでいたらいつまでも出られないから。」と、小声で言ってくれました。
 つまり、私は自分が悪いので弁護士など頼む必要がないと考えていましたが、そうではなく、弁護士をたのんで保釈請求をだせば、留置所を出られる可能性があったらしいのです。
 「なんだ、そうだったのか・・・」
 拘置所で会った、同じように無免許3回目で逮捕された人に聞いたところ、その人はすぐに弁護士を頼んで保釈請求を提出して、1週間で留置場から出られたそうなのです。
 私はすぐに国選弁護士をお願いし、一度は当番弁護士が面会に来てくれましたが、起訴状が届いたのが29日だったので、すぐに私選で弁護士を依頼して、保釈請求を申請してもらいました。
 しかし、時既に遅く、会社の全てを私が仕切っていたため、家賃の支払いやお客様の工事が遅れ、どうにもならなくなっていたため、父の判断で会社の荷物は全て持ち出され、閉鎖されてしまいました。(つづく)
 

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